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ここからは、テクニカル分析についてです。分析する方法はたくさんあり、それらを理解するのは簡単でも、毎日分析するのは困難です。あれやこれや見ているうち、結果的に判断できず、チャンスを逃してしまうこともあります。ですから、これだけで大丈夫というものをご紹介します。 それ以外については、専門家のレポートを利用し、自分の分析とすり合わせてください。初心者は、これで十分です。大切なのは、見慣れたチャートを見続け、サインや変化に気づけるようになることです。

テクニカル分析はこれだけで大丈夫

ローソク足の見方とそこからわかるもの

それでは、ローソク足についてからはじめましょう。

■ローソク足について
ローソク足とは、株や為替の値動きを見るグラフです。白黒の四角い棒と上下の線で表されているものです。白は上がっていく様子、黒は下がっていく様子を示しています(別な2色の場合もあり)。 白→棒の下辺が「始値」、上辺が「終値」(現値)、上の線の先が「高値」、下の線の先が「安値」 黒→棒の下辺が「終値」(現値)、上辺が「始値」、上の線の先が「高値」、下の線の先が「安値」

■ローソク足の見方とそこからわかるもの
ローソク足は、「日足」「60分足」「5分足」「1分足」など、ひとつの棒で示す時間によって種類があります。大きな流れを把握してから細かい分析をするのが鉄則なので、「日足」から順に見ていきます。まったく状況をわかっていない人は、はじめに「年足」「月足」「週足」も見て頭に入れておきましょう。

ポイント(1)
普通のグラフと同じように見て、トレンドをつかむ 普通のグラフと同じように、上がっているか下がっているかを見ます。そして、トレンドをつかみます。上がっていれば「上昇トレンド」、下がっていれば「下降トレンド」、横ばいならレンジ相場(1定の範囲で上下する)です。 上下しながら推移しますが、ギザギザの端を線で結んだものを「トレンドライン」といい、その延長線上がその後の予測です。上下のトレンドラインの幅が狭まっていくときは、市場が迷っています。

ポイント(2)
ヒゲ 上下に伸びている線を、「ヒゲ」といいます。ひげが長く伸びている場合、反発が強いと判断できます。つまり、その付近になると売買の注文が入っていて、それ以上動きにくいということです。

一目均衡表の見方とそこからわかるもの

次に、「一目均衡表」の見方とそこからわかるものをご説明します。 参考にしている投資家が多く、判断材料として有効です。

■一目均衡表について
一目均衡表とは、ローソク足と重なっているもので、雲がかかっているように見える表のことです。実際に「雲」とも呼ばれます。雲は、“先行スパン1”と“先行スパン2”の間を、すりガラスのようにして表現されています。 一目均衡表は、この“先行スパン1”と“先行スパン2”、“基準線”、“転換線”、“遅行スパン”、この5本の線で構成されています。名称や計算方法を覚える必要はありません。

■一目均衡表の見方とそこからわかるもの
(1)線とローソク足
一目均衡表の見方は、ローソク足との位置関係をみます。一目均衡表の5本の線と、移動平均線2~3本、たくさんの線がありますよね。線は、向かっていく方向の障害だと思ってください。たとえば、上昇の局面で、どれかの線にぶつかると上に行きにくくなります。超えると、次の線まで上がりやすくなります。逆も同じです。全て抜けると、しばらくそのトレンドが続きます。 上昇が抑えられるポイントを「抵抗」、下降が抑えられるポイントを「支持」といいます。 たとえば値が上がっているとき、転換線が「抵抗」となって、それ以上上がっていかないとします。しかし、転換線を越えてさらに値が上がったとき、同じ転換線が今度は「支持」となります。 相場がなかなか動かないとか、迷っているように見えるとき、こういった線の付近で停滞していることがあります。ターニングポイントである可能性があるので、注意が必要です。

(2)雲とローソク足
一目均衡表の中でも、雲は太い線だと思ってください。ですから、なかなか超えるのが難しいです。雲を抜けると、しばらく反転せずに値動きします。現値が雲の中にいるときは注意が必要です。もっとも危険で、上下どちらに相場が動いてもおかしくない状況です。雲を抜けるのを待ちましょう。

(3)乖離(かいり)
線や雲は障害物だとご紹介しました。障害を全て乗り越えると、しばらくは自由に値を伸ばしていきます。しかし、各線から離れている状態を「乖離」といい、あまりにも乖離が大きいと、値を戻そうとする力が働きます。反転する可能性があるので、特に新規の注文は控えたほうが無難です。

MACDの見方と活用

続いて、MACDの見方と活用について見ていきましょう。MACDは、“マックシーディー”と読みます。トレンド系(順張り系)の指標です。 テクニカル分析の指標には、MACDのようなトレンド系(順張り系)と、この後説明するスローストキャスティクスのようなオシレーター系(逆張り系)があります。 前者は、「上がってきたから買う」というように、トレンドに乗るために用いられます。こういったポジションの取り方を、“順張り”といいます。 1方、後者は、「上がりすぎだから売る」とうように、トレンドの反転を予測するために用いられます。こういったポジションの取り方を、“逆張り”といいます。

■MACDについて
MACDは、チャートと平行して進みます。一目均衡表のようにローソク足と重なっているわけではなく、チャートとは別枠で下のほうに表示されているものです。「MACD」と「シグナル」の2つの線で構成されています。

■MACDの見方と活用
MACDの見方は、「MACD」が下から「シグナル」を追い越すかたちでクロスしたとき、「買いのサイン」、逆に、「MACD」が上から「シグナル」を追い越すかたちでクロスしたとき、「売りのサイン」です。 相場は上がったり下がったりするので、5分足などを見ていると何度もクロスすることがありますが、相対的にみて高いところで売り、低いところで買うようにしてください。

■スローストキャスティクスと併用
このあと説明するスローストキャスティクスと併用すると、より勝算が上がります。両者のサインがそろったところで取引するということです。

スローストキャスティクスの見方と活用

それでは、スローストキャスティクスについてご説明しましょう。スローストキャスティクスは、オシレーター系(逆張り系)の指標です。「市場が加熱しすぎ」「乖離が大きすぎ」「買われすぎ」「売られすぎ」を数値で表しています。 ただし、この指標については、MACDとの併用を前提としてください。理由は2つあります。

(1)相場が大きく動くとき、たとえば大きく上昇するとき、常に「買われすぎのサイン」が出ます。そのまま売りに入ると、せっかく大きく勝てるはずのところ、大きな損失になってしまいます。

(2)そもそも、逆張りでのポジションの取り方は危険だと考えられています。トレンドと逆を行くことになるためです。大きく勝とうとする人ほどこういった取引の仕方で損失を出してしまいます。 以上を踏まえ、見方と活用について頭に入れてください。

■スローストキャスティクスについて
スローストキャスティクスは、MACDと同様、チャートの下にローソク足やMACDと平行して表示されます。数値は%で提示され、グラフは、下から「0」「25」「50」「75」「100」となっています。売られすぎだと0%に近づいていき、買われすぎだと100%に近づいていくようになっています。

■スローストキャスティクスの見方と活用
スローストキャスティクスの見方は単純で、より0%に近ければ「買いのサイン」、より100に近ければ「売りのサイン」です。1般的には、0%~25%の間で買い、75%~100%の間で売り、それ以外は様子見と考えられています。

システムトレードの活用

最後に、「システムトレード」について触れておきます。システムトレードとは、100%テクニカル分析に基づいて行う取引です。○○の時は買い、××の時は売り、といったルールが細かく決められていて、そのとおりにトレードしていきます。まさに、システマティックです。

システムは、様々な人がつくっています。FX業者が無料で配信しているレポートもあれば、有料サービスとして提供している会社もあれば、情報教材として売られているものもあります。分析に自信があれば、自分でつくることも可能でしょう。有名な学者が本を書いていたりもしますね。システムトレードは、繰り返しになりますが、100%テクニカル分析に基づいています。ファンダメンタルズに左右されることはありません。次のような考え方を持っているからです。

(1)ファンダメンタルズはテクニカルに反映される。
(2)感情に流されず、淡々と取引を繰り返し、トータルで大きな儲けになればよい。

確かにそのとおりです。どんなに分析しても、勝つときは勝ちますし、負けるときは負けてしまいます。そのたびに一喜一憂することなく取引を続けていけばよいのです。

ではここで問題。ファンダメンタルズとテクニカル、どちらが重要だと思いますか? 答えは、両方です。ファンダメンタルズを無視すると、将来のことを予測できません。あなたは、景気が今後さらに悪化すると思っているとします。それでも市場は楽観的。さあ、買いますか?買わないか、買うとしても短期のトレードや小さな取引など、若干手控えるのではないかと思います。

では逆に、テクニカルを無視するとどうでしょう。いつ景気の悪化が相場に反映されるのかもわからないのに、参入するタイミングをつかめなくなりませんか?すると、チャンスを逃してしまいます。つまり、ファンダメンタルズで長期的な目を養いながら、近い将来をテクニカルで判断する、これが正解ではないかと思います。

システムトレードの話に戻りますが、システムトレードは、ルールのとおりに行うゲームのようなものです。システムが完璧なら、悩むことも、頭を使うことも、傷つくこともありません。しかし、投資は自己責任です。システムトレードを利用するとしても、自分なりにファンダメンタルズとテクニカルの知識は持つべきだと思います。